可愛い雑草の話・・・イヌタデ
イヌタデ「犬蓼」・・・別名「アカマンマ」
路傍や空地や庭の、やや湿った半日陰に桃紅色の小さな米粒のような花をぎっしりつける野の花。
子供の頃、これを採ってきて赤飯にみたててお飯事(おままごと)をしたことがある。別名のアカマンマ(アカノマンマ)はそこからきているらしい。
子供の頃の遊びは野の中に、自然と共にありました。
クローバーやレンゲで、花冠やネックレスや指輪を作ったり、笹舟を作って小川に浮かべたり、草笛を鳴らしたり・・・
物心ついた3歳ごろには、甘栗専用の小さな竹の籠をもって、日が暮れるまで野草摘みをしているような子供でした。
お飯事も良くしました。葉っぱのお皿に、小枝のお箸。
きっと小さな食卓には、この桃紅色の赤飯が並んでいた事でしょう。
そんな温かな日差しに包まれた憧憬に、お転婆な姿も思い出しました。
多い茂った雑草を二つに分けて結び、オッツ(わな)をかけて誘い出し、足をとられて転ぶ友の姿に笑いあったり
校庭のプラタナスの実が固くて・・・だからコッキンタマの木って呼んでた。
これ痛いんだよ~、って言いながら頭を叩きあったり
農薬の心配なんてほとんどなかったから、目に付く美味しそうな葉っぱは競って口にしたり
今じゃPTAが黙ってないような事も多々しあったけど、みんな幼いなりに限度を知ってたと思う!
やりすぎて傷つけ合わないように、相手を心配しながら笑いながら手を出してた気がする。
イヌタデのイヌは犬の事ではなく、蓼(タデ)に似ているけど役にたたないもので別の草花だという意味で「イヌ(否)」という言葉によるものらしいです。
「蓼食う虫も好き好き」なんて諺があるけど、その蓼は刺身のツマや、鮎の塩焼きの蓼酢につかわれるホンタデ・マタデ、ヤナギタデの事。葉に特有の辛味があるそうな。
さすがの甘栗も口にしたことはないと思うけど、この辛い葉っぱを食べる物好きな虫って、いったいどんな虫なんだろう
気になりますね~
もう一つ、とっても興味深いことに「藍」も蓼の仲間なんですって。
藍染めの「藍」は植物染料の代表ですもの。青より濃く、紺より淡い藍色は憧れの色の一つです。
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